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健康経営 実務

健康情報取扱規程のつくり方|健康データの安全管理措置と社内ルール

健康情報取扱規程のつくり方|健康データの安全管理措置と社内ルール
この記事の目次6項目
  1. 健康情報取扱規程とは?健康データの安全管理で守るべき社内ルール
  2. なぜ健康情報の管理体制が必要なのか?放置した場合のリスクとは
  3. 安全管理措置の4分類とは?組織的・人的・物理的・技術的対策の内容
  4. 健康情報取扱規程を作る5つのステップ|社内ルールの策定手順
  5. 健康情報取扱規程で失敗しないための3つの注意点
  6. よくある質問(FAQ)

健康情報取扱規程とは、社員の健康データを守るための安全管理ルールを定めた社内規程です。策定のポイントを解説します。

この記事でわかること

  • 健康情報取扱規程に定めるべき必須項目がわかる
  • 個人情報保護法上の「要配慮個人情報」としての扱い方がわかる
  • 安全管理措置(組織的・人的・物理的・技術的)の具体策がわかる
  • 規程を形骸化させずに運用するコツがわかる
  • ストレスチェック制度との関係がわかる
この記事の要点

結論から言うと、健康情報取扱規程とは、健康診断結果やストレスチェック結果などの機微な健康データを誰がどこまで扱えるかを明文化し、組織的・人的・物理的・技術的な安全管理措置とセットで運用する社内ルールのことである。

健康情報取扱規程とは?健康データの安全管理で守るべき社内ルール

健康情報取扱規程とは、社員の健康診断結果やストレスチェック結果、通院・服薬情報といった健康データを、誰が・どの範囲で・どのように取り扱うかを定めた社内規程である。個人情報保護法上、健康情報は本人の病歴や心身の状態に関する情報として「要配慮個人情報」に分類され、原則として本人の同意なく取得・第三者提供することはできない。個人情報保護委員会が示すガイドラインでも、個人情報保護委員会は要配慮個人情報の取得に本人同意を求めている。

健康情報取扱規程には、一般的に次の項目を盛り込む。

  • 取得目的と取得方法
  • 閲覧権限を持つ者の範囲
  • 保管期間と廃棄方法
  • 第三者提供の可否と手続き
  • 漏えい時の対応フロー

なお、労働安全衛生法により常時50人以上の労働者を使用する事業場はストレスチェックの実施が義務付けられており、その結果も規程に基づく厳格な安全管理措置の対象となる。

なぜ健康情報の管理体制が必要なのか?放置した場合のリスクとは

健康情報の管理体制を整えなければ、情報漏えいによる従業員の不利益や企業の信用失墜、個人情報保護法違反による行政指導・勧告のリスクが生じる。

厚生労働省によると、労働者の心身の状態に関する情報は労働者本人の健康確保やハラスメント防止の観点からも適正に管理すべきとされており、厚生労働省は事業者に対し取扱規程の策定を求めている。特に健康情報の取扱いに不安を感じる従業員は、体調不良を申告しづらくなり、不調を抱えたまま働くプレゼンティーイズムを悪化させる要因にもなる。

安全管理措置の4分類とは?組織的・人的・物理的・技術的対策の内容

安全管理措置とは、個人情報保護法が事業者に求める情報漏えい防止策であり、組織的・人的・物理的・技術的の4分類で構成される。

分類 具体的な対策例
組織的安全管理措置 取扱規程の策定、責任者の設置、監査体制の構築
人的安全管理措置 従業員教育、誓約書の取得、秘密保持契約の締結
物理的安全管理措置 書類の施錠保管、入退室管理、廃棄時のシュレッダー処理
技術的安全管理措置 アクセス権限の設定、パスワード管理、通信の暗号化

健康情報取扱規程を作る5つのステップ|社内ルールの策定手順

健康情報取扱規程は、①現状把握→②目的・範囲の明確化→③取扱いルールの設計→④運用体制の構築→⑤周知と定期見直しという5つのステップで策定するのが基本である。

  1. 現状把握:健康診断・ストレスチェック・産業医面談などで、どの健康情報をどの部署が扱っているかを棚卸しする
  2. 目的・範囲の明確化:健康管理・安全配慮義務の履行など取得目的を限定し、対象となる情報の範囲を定義する
  3. 取扱いルールの設計:閲覧権限者、保管方法、保管期間、第三者提供の条件を具体的に規定する
  4. 運用体制の構築:産業保健スタッフや人事担当者の役割分担、情報漏えい時の報告フローを整備する
  5. 周知と定期見直し:全社員への説明と、法改正や組織変更に応じた年1回程度の見直しを行う

健康情報取扱規程で失敗しないための3つの注意点

健康情報取扱規程で失敗しないためには、規程を作って終わりにせず、実際の運用状況を定期的に点検することが欠かせない。

規程を策定しても現場に周知されず、形骸化してしまうケースは少なくない。閲覧権限が曖昧なまま運用が続くと、意図しない情報共有や漏えいにつながる。

自社だけでの整備が難しい場合は、外部の専門家に相談する方法もある。健康経営のコンサル比較を行い、自社の業種・規模に合った支援先を選ぶことも、規程を実効性のあるものにするポイントである。

よくある質問(FAQ)

Q: 健康情報取扱規程は法律で作成が義務付けられていますか?
A: 規程の作成自体は法律上の義務ではないが、厚生労働省の指針は事業者に策定を求めており、安全管理措置義務を果たす手段として整備が推奨される。
Q: 健康情報取扱規程に必ず盛り込むべき項目は何ですか?
A: 取得目的、閲覧権限者の範囲、保管期間、第三者提供のルール、漏えい時の対応フローの5項目は最低限盛り込む必要がある。
Q: ストレスチェックの結果は誰が閲覧できますか?
A: 実施者である産業医等と本人の同意を得た限られた担当者のみが閲覧でき、人事権を持つ上司への無断共有は原則認められない。
Q: 健康情報取扱規程はどの部署が主管すべきですか?
A: 人事労務部門と産業保健スタッフが共同で主管し、情報システム部門が技術的安全管理措置を担う体制が一般的である。
Q: 規程を作った後、見直しはどのくらいの頻度で行うべきですか?
A: 法改正や組織体制の変化に対応するため、少なくとも年1回は内容を点検し、必要に応じて改定することが望ましい。

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この記事の監修
中山友貴 / WellCon 健康経営コンサルタント

ストレッチジムの店舗運営と整体院向けSaaS「バディフル」(500院以上導入)を通じて、IT×店舗運営の両軸で健康経営支援に従事。「医学的根拠×IT定着×ROI可視化」を強みとするWellConを立ち上げ、従業員100〜300名の中堅企業向けに健康経営優良法人申請から運動プログラム定着まで一貫支援している。

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この記事の監修

中山 友貴WellCon 健康経営コンサルタント/株式会社co-nect 代表

整体院向けシステム「バディフル」(500院以上が導入)とストレッチジムの店舗運営で積み上げた現場の知見をもとに、従業員100〜300名の企業の健康経営優良法人の認定取得から、社内での運動プログラム定着までを支援している。

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