「担当者が1人しかいない」という現実
健康経営に取り組みたいと思いながらも、「担当者が私1人だけで、他の業務もある中で、どうやって進めればいいのか」と悩む人事担当者は非常に多いです。
100〜500名規模の中小企業では、人事部門に専任担当者を複数置ける体制は少数派です。採用・労務・給与計算・研修など複数の業務を兼任しながら、健康経営にも取り組まなければならないという状況は、珍しくありません。
本記事では、担当者が1人でも健康経営を進めるための実践的な方法を解説します。優先順位の付け方・スケジュールの組み方・外部リソースの活用法まで、具体的に紹介します。
なぜ「担当者1人」でも健康経営は進められるのか
健康経営は、すべてを自社で内製する必要はありません。むしろ、「自社でやること」と「外部に任せること」を明確に分けることが、1人担当者でも進められる健康経営の鍵です。
また、健康経営の認定に必要な施策のうち、すでに自社で実施しているものが多い場合もあります。まずは現状を棚卸しすることで、「実は思ったより準備が進んでいた」と気づくケースも多くあります。
ステップ1:まず「現状棚卸し」から始める(所要時間:半日〜1日)
最初にやるべきことは、難しい施策の立案ではなく、自社がすでに行っている健康関連の取り組みを書き出すことです。
以下の項目を確認してみましょう。
- 定期健康診断:実施している?受診率は?
- ストレスチェック:実施している?(50名以上は法定義務)
- 特定保健指導:対象者に案内している?
- メンタルヘルス相談窓口:社内または外部で設置している?
- 有給休暇の取得促進:施策を行っている?
- 禁煙・受動喫煙対策:オフィスの環境は整備されている?
これらを一覧化するだけで、「すでにできていること」と「これから取り組む必要があること」が明確になります。
ステップ2:優先順位を付けて施策を選ぶ
1人担当者にとって最も危険なのは、「あれもこれも」と手を広げすぎることです。健康経営の施策は多岐にわたりますが、まず認定取得に最低限必要な施策に絞って進めることが現実的です。
最優先で取り組む施策(認定のための必須要件)
- 健康宣言の実施(保険者への申請)
- 健康経営度調査への回答(毎年6〜8月)
- 健康診断の受診率向上(目標:100%)
- ストレスチェックの実施(50名以上は義務)
次に取り組む施策(スコアアップ・定着に効果的)
- ヘルスリテラシー研修の実施(年1回以上)
- 特定保健指導の実施率向上
- 女性の健康支援施策(婦人科健診の補助など)
- 運動・食事・睡眠に関する情報提供
1人担当者が避けるべきこと
- 完璧な施策を目指して時間をかけすぎる
- 申請期限ギリギリまで書類作成を後回しにする
- 全施策を自社で内製しようとする
ステップ3:「仕組み化」で担当者交代に備える
1人担当者体制の大きなリスクは、担当者が異動・退職した場合に引き継ぎが途絶えることです。健康経営は年間を通じた継続的な取り組みであるため、担当者個人のノウハウに依存しない仕組みを作ることが重要です。
仕組み化のポイント
年間カレンダーの作成:
健康診断の実施時期・ストレスチェックの実施時期・申請受付期間などを年間カレンダーにまとめておきます。いつ・何をするかが一目でわかる状態にしておくことで、引き継ぎが容易になります。
施策の記録テンプレート作成:
研修・イベント・健診の実施記録をテンプレート化し、誰でも同じ形式で記録できるようにします。申請時のエビデンスにもなるため、一石二鳥です。
マニュアルの整備:
健康宣言の更新手順・健康経営度調査の回答方法などをマニュアル化しておきます。
ステップ4:外部リソースを賢く使う
担当者1人体制で健康経営を進める最大の武器は、外部リソースの活用です。以下のようなリソースを組み合わせることで、自社の工数を大幅に削減できます。
活用できる外部リソース
保険者のサポート:
協会けんぽや健保組合は、健康経営に関する相談・支援メニューを提供しています。無料で利用できるサービスも多いため、まず問い合わせてみましょう。
e-learningサービス:
健康に関するオンライン学習コンテンツを外部サービスに委託することで、研修企画・実施の工数を削減できます。従業員が自分のペースで学べるため、参加率も高まりやすいです。
健康経営コンサルティング:
申請書類の作成・施策の設計・年間のスケジュール管理をコンサルタントに委託することで、担当者の負担を大幅に軽減できます。
1人担当者の年間スケジュール例
| 時期 | 主な業務 |
|—|—|
| 4〜5月 | 前年度の振り返り・健康宣言の更新確認・年間計画の策定 |
| 6〜7月 | 健康経営度調査への回答・不足施策の補完 |
| 8〜9月 | 健康診断の実施・特定保健指導の案内 |
| 9〜11月 | 認定申請書類の作成・提出 |
| 10〜12月 | ヘルスリテラシー研修の実施・ストレスチェックの実施 |
| 1〜3月 | 認定発表対応・翌年度計画の策定 |
このスケジュールを基に、月ごとのタスクに落とし込むことで、1人担当者でも計画的に健康経営を進められます。
WellConが1人担当者を強力にサポート
担当者が1人でも健康経営を進める方法として、最も効果的なのは「信頼できるパートナーと組むこと」です。
WellCon(株式会社co-nect運営)は、担当者が少ない中小企業に特化した健康経営コンサルティングサービスです。年間計画の策定から施策の実施・申請書類の作成まで、担当者に代わって動く部分を最大化する仕組みを提供しています。
認定取得率98%の実績とともに、「担当者1人体制でブライト500を取得した」という事例も多数あります。まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
- Q: 担当者が1人でも健康経営の認定を取得できますか?
- A: 取得できます。健康経営は「自社でやること」と「外部に任せること」を分けることが重要です。外部リソースを活用しながら、健康宣言・健康診断・ストレスチェックなど必須要件に絞って進めれば、1人担当者でも認定取得は十分に可能です。
- Q: 健康経営に取り組む際、まず何から始めればよいですか?
- A: まず「現状棚卸し」から始めましょう。定期健康診断の受診率・ストレスチェックの実施状況・メンタルヘルス相談窓口の有無などを書き出すだけで、すでにできている取り組みと今後の課題が明確になり、優先順位を付けやすくなります。
- Q: 100〜500名規模の企業で健康経営の担当者が兼任でも進められますか?
- A: 進められます。完璧を目指さず、認定に必要な必須施策に絞って着手することが重要です。e-learningや健康経営コンサルティングなど外部リソースを活用することで、兼任担当者でも工数を抑えながら計画的に取り組めます。
- Q: 担当者が異動・退職した場合、健康経営の取り組みが途絶えないようにするには?
- A: 「仕組み化」が重要です。年間カレンダーで実施時期を一覧化し、施策の記録テンプレートや健康宣言の更新手順をマニュアル化しておくことで、担当者が交代しても引き継ぎがスムーズになり、継続的な取り組みが維持できます。
- Q: 健康経営で活用できる外部リソースにはどんなものがありますか?
- A: 協会けんぽ・健保組合の無料支援メニュー、研修工数を削減できるe-learningサービス、申請書類の作成から年間スケジュール管理まで代行できる健康経営コンサルティングなどがあります。これらを組み合わせることで担当者の負担を大幅に軽減できます。