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健康経営 実務

企業の禁煙の取り組み|受動喫煙防止法への対応と禁煙外来の費用補助・就業時間内禁煙の進め方

企業の禁煙の取り組み|受動喫煙防止法への対応と禁煙外来の費用補助・就業時間内禁煙の進め方
この記事の目次5項目
  1. 企業が禁煙の取り組みを始める前に、受動喫煙防止法で押さえる義務とは?
  2. 禁煙外来の費用はいくら?保険適用の条件と企業補助の相場
  3. 就業時間内の禁煙外来通院と禁煙支援はどう進める?4ステップ
  4. 禁煙の取り組みを形骸化させず定着させるには?
  5. よくある質問(FAQ)

企業の禁煙の取り組みは、受動喫煙防止法への対応、禁煙外来の費用補助、就業時間内の禁煙支援の3つを軸に進めます。

この記事でわかること

  • 受動喫煙防止法で企業に求められる3つの対応
  • 保険適用の禁煙外来の費用(約1.3万〜2万円)と企業補助の相場
  • 就業時間内に通院・相談できる制度の4ステップ
  • 禁煙施策を形骸化させない「週1回15分設計」の考え方
この記事の要点

企業の禁煙の取り組みは、①改正健康増進法に沿った屋内禁煙の整備、②保険適用の禁煙外来への費用補助、③就業時間内に通院・相談できる仕組みの3点を同時に進めるのが最短ルートです。補助は1人あたり約2万円以内で設計できます。

企業が禁煙の取り組みを始める前に、受動喫煙防止法で押さえる義務とは?

受動喫煙防止法(改正健康増進法)とは、2020年4月に全面施行された、学校・病院・行政機関・事業所などを原則屋内禁煙とする法律である。事業者は、従業員や来訪者を受動喫煙から守る責任を負う。

WHOによると、たばこは世界で年間800万人以上の死因となり、そのうち約130万人は受動喫煙にさらされた非喫煙者である。日本でも厚生労働省が職場の受動喫煙対策を企業に求めている。

企業が最低限整えるべき対応は次の3点である。

  • 屋内は原則禁煙とし、喫煙できる場所は法定の基準を満たす喫煙専用室などに限る
  • 喫煙室・喫煙エリアへの20歳未満の立入を禁止し、従業員も例外にしない
  • 喫煙可能な場所には所定の標識を掲示する

禁煙外来の費用はいくら?保険適用の条件と企業補助の相場

保険適用の禁煙外来の自己負担は、12週間・計5回の治療で約1.3万〜2万円である(3割負担の目安。薬剤により変動)。

保険が使えるのは、次の4条件をすべて満たす場合である。

  • ニコチン依存症のスクリーニングテスト(TDS)が5点以上
  • 1日の喫煙本数×喫煙年数が200以上(35歳未満は不問)
  • 直ちに禁煙を始めたいと考えている
  • 禁煙治療を受けることに文書で同意している

禁煙方法ごとの費用と、企業補助の例は次のとおりである。

方法 本人負担の目安 企業補助の例
保険適用の禁煙外来 約1.3万〜2万円 全額または半額を補助
自由診療・オンライン禁煙外来 数万円〜 上限額を設定して補助
市販のニコチンパッチ・ガム 月数千円 原則対象外、または上限付き

補助は自己負担の全額補助(1人あたり約2万円以内)が最も申し込みやすい。10人が利用しても企業負担は約20万円以内に収まる。

就業時間内の禁煙外来通院と禁煙支援はどう進める?4ステップ

通院は、時間単位の年次有給休暇または特別休暇で認めるのが基本である。あわせて、勤務時間中の喫煙ルールも見直す。

喫煙による離席が1回10分・1日3回なら1日30分、月20日で約10時間、年間約120時間になる。この数字は、禁煙支援に投資する根拠として使える。

  1. 無記名アンケートで喫煙率と禁煙意向を把握する
  2. 通院用の時間単位休暇と、勤務時間中の喫煙ルールを就業規則に明記する
  3. 禁煙外来の費用補助を設計し、全従業員に周知する
  4. 週1回15分の面談やチャットで、禁煙中の人を伴走支援する

禁煙の取り組みを形骸化させず定着させるには?

定着する企業は、施策の数ではなく「週1回15分」の短い振り返りを仕組み化している。

禁煙の取り組みは、補助制度をつくって終わる「形骸化」が最大の失敗要因である。形骸化解決ページのとおり、担当者の負担を小さくする設計が欠かせない。WellConの支援では、週1回15分設計により平均継続期間3〜4年で健康経営施策が続いている。

喫煙による離席や体調不良は、出勤していても本来の力を発揮できないプレゼンティーイズムの一因になる。損失額シミュレーターで自社の損失額を試算すれば、禁煙施策の予算根拠にできる。外部支援を使う場合は、比較ページでコンサル比較や選び方のポイントを確認できる。

よくある質問(FAQ)

Q: 企業は従業員に禁煙を強制できますか?
A: 禁煙の強制はできません。ただし、敷地内禁煙や勤務時間中の喫煙禁止は就業規則で定められます。禁煙外来の補助など支援とセットで周知すると、反発を抑えて進められます。
Q: 禁煙外来の費用を会社が補助しても問題ありませんか?
A: 問題ありません。福利厚生として補助でき、全員が申請できる制度にすれば公平性も保てます。給与課税の扱いは、事前に社労士や税理士へ確認してください。
Q: 就業時間内に禁煙外来へ通院させる必要はありますか?
A: 就業時間内の通院を認める法的義務はありません。ただし、時間単位の有給休暇や特別休暇で通院しやすくすると、全5回の治療を完走しやすくなり、禁煙成功につながりやすくなります。
Q: 禁煙外来は何回通えば終わりますか?
A: 保険適用の禁煙治療は12週間で計5回が標準です。初回の後、2週後、4週後、8週後、12週後に受診します。通院日を事前に共有すると業務調整もしやすくなります。
Q: 加熱式たばこや電子たばこも禁煙の対象ですか?
A: 対象です。加熱式たばこには専用喫煙室など別の基準がありますが、ニコチン依存は変わりません。社内ルールでは、紙巻きたばこと同様に禁煙支援の対象として扱うのが望ましいです。

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この記事の監修
中山友貴 / WellCon 健康経営コンサルタント

ストレッチジムの店舗運営と整体院向けSaaS「バディフル」(500院以上導入)を通じて、IT×店舗運営の両軸で健康経営支援に従事。「医学的根拠×IT定着×ROI可視化」を強みとするWellConを立ち上げ、従業員100〜300名の中堅企業向けに健康経営優良法人申請から運動プログラム定着まで一貫支援している。

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この記事の監修

中山 友貴WellCon 健康経営コンサルタント/株式会社co-nect 代表

整体院向けシステム「バディフル」(500院以上が導入)とストレッチジムの店舗運営で積み上げた現場の知見をもとに、従業員100〜300名の企業の健康経営優良法人の認定取得から、社内での運動プログラム定着までを支援している。

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