「特定保健指導の対象者が毎年いるのに、なかなか実施率が上がらない」——この悩みは、多くの人事担当者から聞きます。法律で義務付けられている施策なのに、対象者が受けてくれない。受けてもらうにはどうすればいいのか。今回は特定保健指導の実施率を上げるための実践的な方法を解説します。
特定保健指導とは?対象者の基準
特定保健指導は、40〜74歳の被保険者を対象に実施される生活習慣改善プログラムです。特定健康診査(特定健診)の結果、メタボリックシンドロームの「該当者」または「予備群」と判定された人が対象になります。
対象者は「積極的支援」と「動機付け支援」の2つに分かれており、支援の強度が異なります。保険者(協会けんぽ・健保組合)に実施義務がある一方、企業側も対象従業員が受けやすい環境を整えることが求められます。
なぜ実施率が上がらないのか
WellConが企業の健康経営を支援する中で、特定保健指導の実施率が低い企業に共通するパターンがあります。
- 「保険者から案内が来ているが、申し込み方法が複雑でそのまま放置」
- 「対象者は知っているが、忙しくて後回しにしている」
- 「面談の時間が取れない(特に外回りが多い営業・現場職)」
- 「メタボと言われることへの抵抗感から避けている」
実施率の問題は「やる気がない」のではなく、受けるまでの障壁が高すぎることがほとんどです。
特定保健指導の実施率を上げる5つの方法
方法1:オンライン面談を導入する
特定保健指導のオンライン実施が認められるようになり、テレワーク中・移動中でもスマートフォンで保健指導を受けられるようになりました。「時間が取れない」という最大の障壁がなくなるため、実施率が大幅に改善するケースが多いです。
方法2:就業時間内に面談時間を確保する
「保健指導は業務外の時間に」という空気がある職場では、対象者が申し込みにくくなります。「就業時間内に受けてOK」と明示し、管理職から積極的に声をかける仕組みを作ることが重要です。
方法3:個別に申し込みのサポートをする
「案内を送るだけ」ではなく、人事担当者が対象者に個別に連絡し、「一緒に申し込みましょう」とサポートすることで申し込み率が上がります。申し込みの手続きを代わりに進めてあげる会社もあります。
方法4:特定保健指導の内容を事前に伝える
「どんな指導をされるのか怖い」という不安が、申し込みを躊躇わせることがあります。「食事・運動についてのアドバイスを受けるだけ」「叱られるわけではない」という安心感を事前に伝えることが効果的です。
方法5:実施率を可視化してPDCAを回す
特定保健指導の対象者リスト・申し込み状況・実施完了人数を月次で管理し、未実施者へのフォローを継続します。「誰が受けて、誰がまだ受けていないか」を見える化することが実施率向上の基本です。
特定保健指導への取り組みがWellConの強み
WellConでは、特定保健指導の実施体制づくり・対象者へのフォロー仕組み作りもサポートしています。「法定義務だとわかっているが実施率が上がらない」という企業のご相談を特に多くいただいています。
よくある質問(FAQ)
- Q: 特定保健指導の実施率が上がらない主な原因は何ですか?
- A: 申し込み手続きの複雑さ、多忙による後回し、面談時間の確保困難、メタボ判定への抵抗感など、受けるまでの障壁が高いことが主な原因です。
- Q: 特定保健指導をオンラインで受けることはできますか?
- A: はい、現在はオンライン実施が認められており、テレワーク中や移動中でもスマートフォンで受けられます。時間・場所の制約がなくなるため、実施率の大幅改善が期待できます。
- Q: 特定保健指導の対象者は誰ですか?
- A: 40〜74歳の被保険者で、特定健診の結果からメタボリックシンドロームの該当者・予備群と判定された人が対象です。支援は「積極的支援」と「動機付け支援」の2種類に分かれます。
- Q: 企業が特定保健指導の実施率を上げるために最も効果的な方法は何ですか?
- A: 就業時間内に面談を認める環境整備と、人事担当者による個別申し込みサポートが特に効果的です。案内を送るだけでなく、対象者に直接声をかける仕組みが申し込み率向上につながります。
- Q: 特定保健指導では具体的にどのような指導が行われますか?
- A: 食事・運動などの生活習慣改善に関するアドバイスが中心で、叱責や強制はありません。内容を事前に伝えることで対象者の不安が和らぎ、申し込みへの心理的ハードルを下げられます。