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eNPS(従業員推奨度)で健康経営の効果を測る|測定手順と改善の回し方

2026-09-16

eNPS(従業員推奨度)で健康経営の効果を測る|測定手順と改善の回し方

eNPS(従業員推奨度)は、健康経営の効果測定と改善サイクルの精度を高める指標として注目されています。

この記事でわかること

  • eNPS(従業員推奨度)が健康経営の効果測定に有効な理由
  • 質問設計からスコア計算までの具体的な測定手順
  • 業界平均と自社スコアを比較する評価基準
  • 週1回15分で回せる改善PDCAの設計例
  • eNPS導入が形骸化しないための運用ポイント
この記事の要点

eNPS(従業員推奨度)は「この会社を友人に勧めたいか」を0〜10点で問い、推奨者比率から批判者比率を引いて算出する指標であり、健康経営施策の効果を定量的に可視化し、改善サイクルを回すための測定手段として有効です。

eNPS(従業員推奨度)とは?健康経営の効果測定に使う指標

eNPSとは「Employee Net Promoter Score(従業員推奨度)」の略で、「この会社を友人や知人にどの程度勧めたいか」を0〜10点で問い、推奨者(9〜10点)の比率から批判者(0〜6点)の比率を引いて算出するスコアです。顧客満足度で使われるNPSを従業員向けに応用した指標で、エンゲージメントや職場環境の満足度を単一の設問で継続測定できる点が特徴です。健康経営施策は効果が数値化しにくいという課題がありますが、eNPSを定点観測することで、施策実施前後のスコア変化を比較し、健康経営が従業員のエンゲージメントにどう影響したかを可視化できます。

eNPSの測定方法は?質問設計とスコア計算の手順

eNPSの測定は「推奨度を問う設問1問+自由記述1問」というシンプルな設計で実施します。質問文は「あなたはこの会社を親しい友人や同僚にどの程度勧めたいですか(0〜10点)」とし、続けて「その点数をつけた理由を教えてください」と自由記述欄を設けます。回答は次の3グループに分類します。

  • 推奨者(Promoter):9〜10点をつけた回答者
  • 中立者(Passive):7〜8点をつけた回答者
  • 批判者(Detractor):0〜6点をつけた回答者

スコアは「推奨者比率(%)-批判者比率(%)」で算出し、-100〜+100の範囲で表されます。中立者はスコア計算には含めませんが、自由記述からは改善のヒントが得られるため必ず読み込みます。

測定手法 頻度の目安 特徴
簡易アンケート(eNPS単問) 月1回〜四半期に1回 回答負担が軽く継続しやすい。トレンド把握に向く
1on1面談でのヒアリング 週1回15分程度 個別の背景を深掘りできるが工数がかかる
外部ツール・サーベイ導入 随時(自動集計) 集計・分析が自動化され部署別比較がしやすい

eNPSスコアの目安は?業界平均との比較基準

eNPSスコアは0点前後を平均的な水準、+10点以上を良好、-10点以下を要改善のサインとするのが一般的な目安です。日本企業のeNPSは欧米に比べて低めに出やすい傾向があり、マイナススコアでも一律に危機的と判断せず、自社の過去データとの推移で評価することが重要です。厚生労働省によると、職場環境の改善は従業員の心身の健康と生産性の両面に影響するとされており、eNPSの推移を健康経営施策の効果測定と併用することで、離職リスクやプレゼンティーイズム(出勤しているが心身の不調で本来のパフォーマンスを発揮できない状態)の兆候を早期に把握しやすくなります。プレゼンティーイズムによる損失を可視化したい場合は損失額シミュレーターの活用も有効です。

eNPS改善のPDCAはどう回す?週1回15分設計の運用例

eNPSを改善するには、測定結果を放置せず週1回15分の振り返りミーティングに組み込む運用が効果的です。具体的には、月次で取得したeNPSと自由記述コメントをもとに、管理職が週1回15分だけチームで気になる点を共有し、小さな改善アクションを即決定・実行します。改善サイクルは「測定→原因分析→施策実行→再測定」の4ステップで回し、1サイクルを1〜3ヶ月単位に区切ると変化を検証しやすくなります。実際に、健康経営施策とeNPS測定を連動させた企業では3〜4年継続することでスコアが安定的に上昇する傾向が確認されており、短期間での劇的な改善よりも継続的な小さな改善の積み重ねが効果を生みます。

eNPS導入で失敗しないためには?形骸化を防ぐポイント

eNPS導入で失敗しないためには、測定して終わりにせず、結果を必ず現場にフィードバックし改善アクションにつなげることが最重要です。よくある失敗は、スコアを経営層だけで確認し現場に共有しないまま形骸化してしまうケースです。形骸化を防ぐには、スコアの推移と改善アクションを従業員にも定期的に開示し、「回答が実際の変化につながっている」という実感を持ってもらうことが欠かせません。形骸化の具体的な解決策は形骸化解決ページで詳しく解説しています。また、経済産業省(meti.go.jp)が推進する健康経営度調査でも、従業員の声を施策に反映するPDCA体制が評価項目の一つとされており、eNPSはそのPDCAを支える定量データとして活用できます。自社での運用に不安がある場合は、健康経営コンサルの選び方やコンサル比較ページも参考にしてください。

よくある質問(FAQ)

Q: eNPSとNPSの違いは何ですか?
A: NPSは顧客の推奨度、eNPSは従業員の推奨度を測る指標です。質問設計や計算式は同じ考え方を用いますが、対象が顧客か従業員かという点が異なります。
Q: eNPSはどのくらいの頻度で測定すべきですか?
A: 月1回〜四半期に1回の簡易アンケートが基本ですが、1on1面談で週1回15分程度ヒアリングを補完すると変化を早期に把握できます。
Q: eNPSがマイナスの場合は問題ですか?
A: 日本企業ではマイナスも珍しくありません。単発の数値ではなく、自社の過去データとの推移で評価し、改善傾向にあるかを確認することが重要です。
Q: eNPSと健康経営の関係はどう説明できますか?
A: 健康経営施策の効果は数値化しにくいため、eNPSを定点観測することで施策前後のエンゲージメント変化を可視化し、効果測定の指標として活用できます。
Q: eNPS測定を社内に定着させるコツは?
A: 測定結果と改善アクションを従業員に開示し、回答が実際の変化につながっていると実感してもらうことが、形骸化を防ぎ定着させるポイントです。

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この記事の監修
中山友貴 / WellCon 健康経営コンサルタント

ストレッチジムの店舗運営と整体院向けSaaS「バディフル」(300院以上導入)を通じて、IT×店舗運営の両軸で健康経営支援に従事。「医学的根拠×IT定着×ROI可視化」を強みとするWellConを立ち上げ、従業員100〜300名の中堅企業向けに健康経営優良法人申請から運動プログラム定着まで一貫支援している。

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