TOP / ブログ / 健康診断の受けっぱなしを防ぐ|二次検査フォローと再検査率の上げ方
健康経営 実務

健康診断の受けっぱなしを防ぐ|二次検査フォローと再検査率の上げ方

2026-06-30 (更新: 2026-09-10)

健康診断の受けっぱなしを防ぐ|二次検査フォローと再検査率の上げ方

健康診断の二次検査フォローを仕組み化することが、再検査の受けっぱなしをゼロに近づける最短ルートだ。放置は従業員の疾病悪化だけでなく、企業の安全配慮義務リスクを高める。

この記事でわかること

  • 健康診断後の二次検査・再検査フォローが必要な理由と法的根拠
  • 再検査を受けない従業員の本音と未受診につながる3大原因
  • 再検査受診率を上げる5つのフォロー施策(効果・コスト比較表付き)
  • 属人化しないフォロー体制を社内に構築する3ステップ
  • WellConの実績から見た受診率改善の成功パターン
この記事の要点

健康診断後の二次検査・再検査フォローを仕組み化することが、受けっぱなしゼロに近づく最短ルートだ。未受診の主因は「情報・サポート不足」にある。個別通知・受診先支援・管理職連携の3本柱を整えた企業では、再検査受診率が平均21ポイント改善している。

健康診断の二次検査フォローとは?受けっぱなし問題の実態

健康診断の二次検査フォローとは、定期健康診断で要精密検査・要再検査と判定された従業員に対し、医療機関受診を促し、受診完了を確認するまで企業として継続的に関わる取り組みのことだ。

厚生労働省の指針では、定期健康診断で異常所見が出た従業員への事後措置として、医師の意見聴取と就業上の措置を義務付けている(労働安全衛生法第66条の5)。しかし実態として、要精密検査・要再検査と判定された従業員の約40〜50%が医療機関を受診していないとされる。つまり、健診を実施しても2人に1人が「受けっぱなし」のままだ。

受けっぱなしを放置すると、従業員の病状悪化によるアブセンティーズム(欠勤・休職)の増加だけでなく、企業が安全配慮義務違反として法的責任を問われるリスクも生じる。健康経営の推進においても、事後措置の実施率は重要な評価軸であり、二次検査フォローは企業として避けられない課題だ。

なぜ従業員は再検査を受けないのか?未受診の3大原因

再検査を受けない理由は「意識が低い」だけではない。具体的な障壁を取り除かない限り、どれだけ通知しても受診率は上がらない。

  • ① 「大した問題ではない」という過小評価:自覚症状がないまま「要再検査」と判定されるケースが多く、危機感を持ちにくい。生活習慣病は無症状で進行するため、放置リスクの実感がわきにくい構造がある。
  • ② 時間的・手続き的ハードル:「平日に病院へ行く時間がない」「何科を受診すればよいかわからない」「予約が面倒」という物理的な壁が受診を阻む。多忙な中間管理職に特に多いパターンだ。
  • ③ プライバシーへの不安:受診結果が人事評価に影響するのではないかという誤解から、積極的に動けない従業員もいる。個人情報の取り扱いへの不信感が受診抑制につながっている。

WellConが支援した企業の調査では、再検査未受診者の約67%が「きっかけがあれば受診した」と回答した。受診意欲はあっても行動に移せていないケースが大半を占めており、環境整備とタイムリーな声かけが受診率を左右する。

再検査受診率を上げる5つのフォロー施策【比較表付き】

受診率向上には複数の施策を組み合わせることが効果的だ。以下の比較表を参考に、自社の規模・リソースに合ったフォローアプローチを選ぶとよい。

再検査フォロー施策の比較(効果・コスト・実施難易度)
施策 受診率改善効果 コスト目安 実施難易度
①個別通知・上司からの直接声かけ 高(★★★★☆) 低(人件費のみ)
②受診先リスト・予約サポート提供 非常に高(★★★★★) 中(外部委託費)
③管理職への受診促進研修 中〜高(★★★☆☆) 低〜中
④受診奨励金・インセンティブ制度 中(★★★☆☆) 中〜高
⑤健康経営コンサルとの連携 非常に高(★★★★★) 中〜高 低(外部依存)

① 個別通知・上司からの直接声かけは、最もコストが低く即効性が高い施策だ。「要再検査者全員に同じメールを送る」ではなく、上司が1対1で「〇月〇日までに受診してください」と期限と具体性を持って伝えることで受診率が大きく変わる。

② 受診先リスト・予約サポートの提供は、WellConの支援実績で最も効果が高い施策だ。提携医療機関リストの配布や、人事・保健師による予約代行サポートを導入した企業では、再検査受診率が平均23ポイント向上している。「何科に行けばいいかわからない」という障壁を取り除くだけで、行動率が劇的に上がる。

③ 管理職への受診促進研修は、部下の健康管理を管理職の職責として明確化する取り組みだ。社内浸透のための管理職研修を実施している企業では、声かけ率と受診完了率の両方が向上する傾向がある。

④ 受診奨励金・インセンティブ制度は、健康ポイントや受診補助費の付与により行動変容を後押しする仕組みだ。全額補助でなくとも、3,000〜5,000円の一部補助だけで有意な効果が出るケースが多い。

⑤ 健康経営コンサルとの連携は、社内リソースが限られる中小企業に特に有効だ。健康経営コンサルの選び方や比較を事前に確認し、フォロー体制の外部支援を検討するとよい。

社内フォロー体制を構築する3ステップ【属人化を防ぐ設計】

個別対応では継続しない。属人化を防ぎ、担当者が変わっても仕組みとして回るフロー設計が、長期的な受診率向上の鍵だ。

ステップ1:受診状況の一元管理台帳を整備する。誰が要再検査で、誰が受診済みかをリアルタイムで把握できる台帳を作る。100人以下の企業はExcelでも運用可能だが、専用の健診結果管理システムの導入を検討すると効率が上がる。

ステップ2:フォロータイムラインを社内規程として明文化する。健診結果通知後「2週間以内に第1回個別通知→1ヶ月後に第2回通知→3ヶ月後に未受診者リストを産業医・人事に共有」という流れを固定する。これにより、担当者が変わっても運用が止まらない体制を作れる。

ステップ3:産業医・保健師との連携フローを確立する。再検査結果を踏まえた就業上の措置を産業医が判断できる体制を整える。プレゼンティーイズム(体調不良を抱えながら出勤している状態)によるパフォーマンス低下は、損失額シミュレーターで定量的に把握することで、経営層への投資対効果の説得材料になる。

なお、経済産業省が推進する健康経営優良法人認定でも、「二次検査受診勧奨の実施」は評価項目に含まれている。フォロー体制の整備は認定取得にも直結する取り組みだ。

WellConの実績|再検査フォロー成功事例と3つの共通点

WellConが支援した中小企業の事例では、再検査フォローを仕組み化したことで、平均受診率が68%から89%へ21ポイント改善した。成功した企業の共通点は以下の3つだ。

  • 保健師または人事担当が受診状況を週次でチェックしている(月次では変化への対応が遅れる)
  • 管理職が「声かけ役」として機能しており、部下の健康管理を職責として認識している
  • 受診完了を「終わり」にせず、結果を踏まえた生活習慣改善指導まで連続して実施している

特に、フォローを形骸化させずに継続させるには、「担当者1人に任せる」構造を避け、管理職・人事・産業医の三者連携を設計段階から組み込むことが鍵だ。WellConでは週1回15分の短時間ミーティング設計により、担当者の負担を最小化しながら3〜4年継続率を維持できる仕組みを提供している。

よくある質問(FAQ)

Q: 健康診断の再検査を受けさせる法的義務は企業にありますか?
A: 受診を強制する権限はないが、労働安全衛生法第66条の5により異常所見者への医師意見聴取と就業措置が義務付けられている。受診勧奨を怠ると安全配慮義務違反となるリスクがあるため、積極的なフォローが求められる。
Q: 健康診断の二次検査・再検査費用は会社が負担すべきですか?
A: 法令上の義務はないが、一部補助や奨励金制度を設けるだけで受診率が有意に向上する。3,000〜5,000円の補助でも行動変容を後押しする効果があり、受診率改善コストとして対費用効果が高い施策だ。
Q: 再検査フォローの業務はアウトソースできますか?
A: 可能だ。健康経営コンサルや産業保健サービス会社に委託することで、社内リソースが少ない中小企業でも継続的なフォロー体制を構築できる。WellConでも保健師連携の個別フォロープログラムを提供している。
Q: 従業員が再検査結果を会社に開示したくないと言う場合はどうすればよいですか?
A: 結果の詳細を開示する義務は従業員にはない。「受診したかどうか」の確認に留め、詳細は産業医への相談を促す形が適切だ。プライバシーへの配慮が信頼関係を生み、長期的な受診率向上にもつながる。
Q: 再検査受診率はどのくらいを目標にすればよいですか?
A: 健康経営優良法人の評価では80%以上が目安とされる。WellConの支援実績では、仕組み化から1年で70%台、2〜3年で85〜90%台に達する企業が多い。まず70%を最初のマイルストーンとして設定するとよい。

関連記事

健康経営の導入・認定取得は、WellConの無料相談&プレゼンティーイズム損失シミュレーターからどうぞ。

次のステップ — あなたに合った方法でWellConを知る
※しつこい営業は一切いたしません。3日以内に1通だけメールします。
この記事の監修
中山友貴 / WellCon 健康経営コンサルタント

ストレッチジムの店舗運営と整体院向けSaaS「バディフル」(300院以上導入)を通じて、IT×店舗運営の両軸で健康経営支援に従事。「医学的根拠×IT定着×ROI可視化」を強みとするWellConを立ち上げ、従業員100〜300名の中堅企業向けに健康経営優良法人申請から運動プログラム定着まで一貫支援している。

📊 無料シミュレーター

自社のプレゼンティーイズム損失額を今すぐ試算

万円

年間「隠れ損失額」は約

9,600万円

※ 月収×12×20%×従業員数

詳しく試算・資料ダウンロード →
健康経営、何から始める?
優良法人申請の完全ガイドを
メールアドレスのみで無料DL
資料を受け取る →