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健康経営 実務

職場の熱中症対策と義務化対応|屋内・オフィスでも見落とせない予防

職場の熱中症対策と義務化対応|屋内・オフィスでも見落とせない予防
この記事の目次8項目
  1. 職場の熱中症対策はなぜ義務化されたのか?
  2. 職場の熱中症対策 義務化に伴い企業が予防すべき具体策とは?
  3. 暑さ指数(WBGT)別の対策レベルはどう判断すればよいか?
  4. オフィス・屋内勤務でも熱中症対策が必要な理由とは?
  5. 熱中症対策を怠るとどのような経済的損失につながるのか?
  6. 熱中症対策を形骸化させないための運用ポイントとは?
  7. 熱中症対策の相談先はどう選べばよいか?
  8. よくある質問(FAQ)

職場での熱中症対策は2025年6月の法改正で一部義務化され、屋内勤務でも予防体制の整備が求められています。

この記事でわかること

  • 2025年6月施行の労働安全衛生規則改正で何が義務化されたか
  • WBGT(暑さ指数)の基準値と対策レベルの目安
  • 屋内・オフィス勤務でも熱中症リスクが高い理由
  • 対策を怠った場合のリスクとプレゼンティーイズムによる経済的損失
  • 対策を形骸化させないための運用と専門家への相談方法
この記事の要点

職場の熱中症対策は2025年6月から一部義務化されており、WBGTが高い環境では早期把握・報告体制と応急対応フローの整備が必須です。屋内でも空調管理と水分・塩分補給の徹底が予防の基本となります。

職場の熱中症対策はなぜ義務化されたのか?

厚生労働省によると、2025年6月1日施行の労働安全衛生規則改正により、事業者にはWBGT(暑さ指数)が高い作業環境において、熱中症の症状を早期に把握し報告できる体制と、応急手当てを実施する体制の整備が義務付けられました。

具体的に事業者に求められる主な対応は次のとおりです。

  • 熱中症のおそれがある作業者からの自己申告・周囲からの報告ルールの整備
  • 体調不良者を把握した際の連絡先・搬送手順の明確化
  • 冷却・水分補給など応急処置を行うための設備・体制の確保
  • 管理監督者・作業者への周知と教育の実施

これまで努力義務にとどまっていた部分が明確な体制整備義務となった点が、今回の改正の大きなポイントです。

職場の熱中症対策 義務化に伴い企業が予防すべき具体策とは?

企業が講じるべき予防策の基本は、WBGTの測定、作業と休憩のバランス調整、水分・塩分補給の徹底、暑熱順化(暑さに慣れる期間の確保)の4点です。

  • 作業場所ごとにWBGT値を測定・記録し、基準値を超えたら休憩を増やす
  • のどが渇く前の定期的な水分・塩分補給をルール化する
  • 異動直後や休暇明けなど、暑さに慣れていない従業員には作業強度を段階的に上げる
  • 複数人での作業を基本とし、一人作業を避けて異変に気づける体制にする

暑さ指数(WBGT)別の対策レベルはどう判断すればよいか?

WBGTが28以上になると「厳重警戒」、31以上では原則として激しい作業を中止すべきレベルとされており、職場では数値に応じて作業内容を見直す必要があります。

WBGT値 危険度の目安 職場で取るべき対応
21未満 ほぼ安全 通常どおりの水分補給
21〜25 注意 積極的な水分・塩分補給を呼びかけ
25〜28 警戒 定期的な休憩の確保、作業の分散
28〜31 厳重警戒 激しい作業の見直し、休憩頻度を増加
31以上 危険 特別な場合を除き作業の中止を検討

オフィス・屋内勤務でも熱中症対策が必要な理由とは?

空調の効きにくい倉庫や会議室、湿度がこもりやすい室内では屋内であってもWBGTが上昇することがあり、屋内勤務者にとっても予防対策は欠かせません。

特に次のような環境では注意が必要です。

  • 空調の風が届きにくい部屋の隅や倉庫スペース
  • 換気が不十分でこもり熱・湿度が高くなりやすい場所
  • マスク着用や厚手の作業着など体温がこもりやすい服装での勤務

「屋内だから安全」という思い込みが対策の遅れにつながるため、室温・湿度計を設置し、目に見える形で管理する運用が有効です。

熱中症対策を怠るとどのような経済的損失につながるのか?

熱中症による体調不良は欠勤や労災リスクだけでなく、出社しても本来のパフォーマンスを発揮できない「プレゼンティーイズム」による生産性低下という形で、企業に見えにくいコストをもたらします。

自社でどの程度の損失が生じ得るかは、損失額シミュレーターを使うことで概算を把握できます。数値として損失を可視化することで、経営層への対策投資の説明もしやすくなります。

熱中症対策を形骸化させないための運用ポイントとは?

マニュアルを整備するだけでは対策は形骸化しやすく、継続的な運用には現場での声かけとチェックの仕組み化が欠かせません。

WellConの支援先では、朝礼前後などの週1回15分程度のミニ講座と現場での声かけ・チェックを組み合わせることで対策が定着し、3〜4年程度の継続実施につながっているケースが見られます。単発の注意喚起で終わらせず、仕組みとして繰り返す設計が重要です。詳しい対策の考え方は健康経営施策の形骸化を防ぐポイントでも解説しています。

熱中症対策の相談先はどう選べばよいか?

産業医による医学的な助言に加えて、健康経営に精通したコンサルタントに相談することで、法令対応と現場の実態に合った運用設計まで一括して支援を受けやすくなります。

相談先を選ぶ際は、法改正への対応実績や継続支援の体制があるかを確認することが大切です。コンサル比較の具体的な選び方のポイントも参考にしてください。

よくある質問(FAQ)

Q: 熱中症対策の義務化はいつから始まりましたか?
A: 2025年6月1日施行の労働安全衛生規則改正により、熱中症の早期把握・報告体制と応急対応体制の整備が義務化されました。
Q: 義務化された熱中症対策を怠るとどうなりますか?
A: 労働安全衛生法に基づく是正指導の対象となる可能性があり、体制不備が労災につながれば企業責任が問われることもあります。
Q: オフィスでも熱中症対策は必要ですか?
A: 空調の効きにくい場所や湿度の高い室内では熱中症が発生することがあり、屋内勤務でも水分補給や温湿度管理などの予防が必要です。
Q: WBGTとは何ですか?
A: 気温・湿度・輻射熱を考慮した暑さ指数で、数値が高いほど熱中症の危険度が高いことを示す指標です。
Q: 熱中症対策を社内に定着させるにはどうすればよいですか?
A: マニュアル整備だけでなく、定期的な声かけや現場チェックを仕組み化し、管理職を含めて継続的に運用することが重要です。

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この記事の監修
中山友貴 / WellCon 健康経営コンサルタント

ストレッチジムの店舗運営と整体院向けSaaS「バディフル」(500院以上導入)を通じて、IT×店舗運営の両軸で健康経営支援に従事。「医学的根拠×IT定着×ROI可視化」を強みとするWellConを立ち上げ、従業員100〜300名の中堅企業向けに健康経営優良法人申請から運動プログラム定着まで一貫支援している。

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この記事の監修

中山 友貴WellCon 健康経営コンサルタント/株式会社co-nect 代表

整体院向けシステム「バディフル」(500院以上が導入)とストレッチジムの店舗運営で積み上げた現場の知見をもとに、従業員100〜300名の企業の健康経営優良法人の認定取得から、社内での運動プログラム定着までを支援している。

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