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健康経営 実務

健診後の再検査受診勧奨|要精密検査者の受診率を上げるフォロー手順と文例

健診後の再検査受診勧奨|要精密検査者の受診率を上げるフォロー手順と文例
この記事の目次9項目
  1. 再検査の受診勧奨を企業が行う意味と位置づけとは?
  2. 要精密検査者の受診率を上げる5ステップの手順は?
  3. 再検査の受診勧奨にそのまま使える文例は?
  4. 文例1:初回通知(結果受領から2週間以内)
  5. 文例2:再勧奨(1か月後)
  6. 文例3:上司向けの声かけ
  7. 再検査を受けない理由は何で、どう対策すればよいか?
  8. 再検査の受診勧奨を形骸化させないためには?
  9. よくある質問(FAQ)

企業の再検査の受診勧奨は、通知・個別面談・再勧奨の3段階で進めると受診率が上がります。手順と文例を解説します。

この記事でわかること

  • 再検査の受診勧奨で企業が担う役割と法的な位置づけ
  • 結果通知から3か月後までの5ステップのフォロー手順
  • 初回・再勧奨・上司向けにそのまま使える文例3種
  • 受診が進まない理由別の対策と、仕組みを形骸化させないコツ
この記事の要点

企業が再検査の受診勧奨で成果を出すには、結果通知から2週間以内に個別連絡し、1か月後・3か月後に再勧奨する流れを仕組み化することです。文例と産業医連携を使えば、本人任せにせず受診確認まで完結できます。

再検査の受診勧奨を企業が行う意味と位置づけとは?

再検査の受診勧奨とは、健康診断で「要再検査」「要精密検査」と判定された従業員に対し、企業が受診を促し、受診結果まで確認する取り組みである。

労働安全衛生法では、事業者に健診結果の本人への通知(第66条の6)と、所見のある労働者についての医師等からの意見聴取(第66条の4)が定められています。一方で、再検査の受診そのものを強制する規定はありません。だからこそ、企業が仕組みとして勧奨することが重要になります。厚生労働省の「定期健康診断結果報告」によると、定期健診で何らかの所見が出る労働者は約6割にのぼります。所見のある人が全員受診しなければ、重症化の発見が遅れ、休職や生産性低下につながります。

詳しい制度は厚生労働省の公開情報で確認できます。なお、欠勤や集中力低下による損失(プレゼンティーイズム)は、損失額シミュレーターで自社の金額を試算できます。

要精密検査者の受診率を上げる5ステップの手順は?

受診率を上げる手順は、対象者の抽出→通知→個別面談→再勧奨→受診結果の確認の5ステップである。

各ステップの目安時間と担当は次のとおりです。

ステップ 時期の目安 担当 内容
1. 対象者の抽出 結果受領後1週間 人事・健保 要再検査・要精密検査者の一覧化
2. 通知 2週間以内 人事 個別に書面またはメールで通知
3. 個別面談 1か月以内 産業医・保健師 リスクの説明と予約の後押し
4. 再勧奨 1か月後・3か月後 人事・上司 未受診者へ再連絡
5. 結果確認 受診後 産業医 受診結果の提出と就業上の措置の検討

ポイントは、通知を一斉配信にせず個別に行うことと、受診した後の結果まで確認することです。受診したかどうかを人事が把握できなければ、勧奨は完結しません。

再検査の受診勧奨にそのまま使える文例は?

文例は、初回通知・再勧奨・上司からの声かけの3種類を用意すれば、ほとんどの場面に対応できる。

それぞれ、病名を断定せず、受診の具体的な行動を示すのがコツです。

文例1:初回通知(結果受領から2週間以内)

  • 件名:健康診断の再検査のご案内
  • 本文:先日の健康診断で、再検査の対象となる項目がありました。早期に確認すれば、多くの場合は適切な対応が可能です。○月○日までに医療機関を受診し、結果を人事までご連絡ください。受診のための勤務調整は可能です。

文例2:再勧奨(1か月後)

  • 本文:再検査のご受診状況を確認しています。まだの場合は、今週中の予約をおすすめします。予約や受診先でお困りの点があれば、産業医または人事までご相談ください。

文例3:上司向けの声かけ

  • 本文:健診結果の内容には触れず「受診の時間は調整するので、都合のよい日を教えてください」とだけ伝える。

上司に伝える内容は、受診を促す一言に絞り、健診結果そのものは共有しないことが原則です。

再検査を受けない理由は何で、どう対策すればよいか?

再検査を受けない主な理由は、時間がない・自覚症状がない・費用や不安の3つであり、理由別に対策を変えると受診率が上がる。

  • 時間がない:受診のための時間単位休暇や、勤務時間内の受診を認める。
  • 自覚症状がない:産業医が、放置した場合のリスクを数値で説明する。
  • 費用や不安:費用負担の目安や、受診先の候補をまとめて案内する。

弊社の支援では、週1回15分設計で、人事が未受診者に連絡する時間を固定する運用を勧めています。短い定例にすると、勧奨が後回しになりにくくなります。

外部の産業保健サービスや相談先を比べる場合は、比較ページの選び方も参考になります。

再検査の受診勧奨を形骸化させないためには?

形骸化を防ぐには、受診率を指標として毎月確認し、担当と期限を決めることが最も効果的である。

通知を出して終わりになる運用は、よくある形骸化の典型です。対策は次の3点です。

  • 未受診者数を毎月、人事と産業医で共有する。
  • 再勧奨の担当者と期限を一覧に明記する。
  • 年度末に、受診率と受診後の就業上の措置を振り返る。

弊社が支援した企業では、取り組みの平均継続期間は3〜4年です。短期の施策で終わらせず、毎年の健診サイクルに組み込むことが成果につながります。制度が形だけになっている場合は、形骸化解決ページも参考にしてください。

よくある質問(FAQ)

Q: 再検査の受診は会社が強制できますか?
A: 受診そのものの強制はできません。ただし、結果の通知や医師の意見聴取は事業者の義務です。受診を促す勧奨や、勤務調整などの環境整備は企業が積極的に行えます。
Q: 再検査の費用は会社が負担すべきですか?
A: 法律上、再検査の費用を会社が負担する義務はありません。ただし受診率を上げる目的で、費用補助や受診時間の勤務扱いを設ける企業もあります。就業規則で明確にしておきましょう。
Q: 再検査の受診勧奨はいつまでに行うべきですか?
A: 結果を受け取ってから2週間以内の通知が目安です。その後、1か月後と3か月後に未受診者へ再勧奨します。時間が空くほど受診率は下がるため、早い初動が重要です。
Q: 受診したかどうかを会社が確認してもよいですか?
A: 受診の有無の確認は可能です。ただし検査結果の詳細は要配慮個人情報にあたります。結果の提出は本人の同意を得たうえで、産業医を通じて受け取る運用が望ましいです。
Q: 何度勧奨しても受診しない従業員にはどうすればよいですか?
A: 産業医面談で理由を丁寧に聞き、時間・不安などの障壁を取り除きます。それでも受診しない場合は、勧奨の経緯を記録し、必要に応じて就業上の措置を産業医と検討します。

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この記事の監修
中山友貴 / WellCon 健康経営コンサルタント

ストレッチジムの店舗運営と整体院向けSaaS「バディフル」(500院以上導入)を通じて、IT×店舗運営の両軸で健康経営支援に従事。「医学的根拠×IT定着×ROI可視化」を強みとするWellConを立ち上げ、従業員100〜300名の中堅企業向けに健康経営優良法人申請から運動プログラム定着まで一貫支援している。

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この記事の監修

中山 友貴WellCon 健康経営コンサルタント/株式会社co-nect 代表

整体院向けシステム「バディフル」(500院以上が導入)とストレッチジムの店舗運営で積み上げた現場の知見をもとに、従業員100〜300名の企業の健康経営優良法人の認定取得から、社内での運動プログラム定着までを支援している。

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