ストレスチェック 50人未満の事業場も義務化されます。施行までに何を準備すべきか、実務の要点を整理します。
- 50人未満の事業場に義務化される時期と施行スケジュール
- 施行前に進めたい5つの準備ステップ
- 外部委託の費用相場と委託先4タイプの比較
- 高ストレス者への面接指導の期限と実務の流れ
- 実施しただけで終わらせない職場改善の進め方
ストレスチェック 50人未満の義務化は、2025年5月公布の改正労働安全衛生法で決定済みです。施行は2028年5月までの政令で定める日。準備は実施者の確保、規程整備、委託先の選定、高ストレス者対応の4点が柱で、早めの着手が有利です。
ストレスチェック 50人未満の義務化はいつから?施行スケジュールを確認
従業員50人未満の事業場へのストレスチェック義務化は、2025年5月に公布された改正労働安全衛生法で決まっており、施行日は公布から3年以内(2028年5月まで)に政令で定められます。
厚生労働省によると、ストレスチェック制度は2015年12月に始まり、これまで義務の対象は常時50人以上の事業場だけでした。今回の改正で、50人未満の事業場も義務の対象に加わります。
- 2015年12月:50人以上の事業場で義務化(制度開始)
- 2025年5月:改正法が公布され、50人未満への拡大が決定
- 2028年5月まで:政令で施行日を指定
- 施行までに:省令・指針で実施方法や報告の扱いなどの詳細を提示
施行日が確定していなくても、準備は今から始められます。実施体制づくりには数か月かかるため、2026年中の着手をおすすめします。
この話、マンガで読めます(無料・登録なしで途中まで)健康経営が「お飾り」になる会社のワケマンガで読む →50人未満の事業場は何から準備する?施行前の5ステップ
準備は5ステップで進めます。①担当者の決定、②労働者の意見を聴く場の確保、③実施者・委託先の選定、④実施規程の作成と周知、⑤年1回の実施と結果通知の流れです。
- 人事・総務から実施事務従事者を決める(ただし解雇や昇進に関わる者は担当できない)
- 50人未満では衛生委員会の設置義務がないため、労働者の意見を聴く機会を設ける
- 実施者(医師・保健師など)を確保するか、外部機関へ委託する
- 実施時期、調査票、結果の取扱い、面接指導の申出方法を規程にまとめて周知する
- 年1回、全労働者に実施し、結果を本人へ直接通知する
WellConの支援では、準備を週1回15分の打ち合わせに分ける設計を基本にしています。業務の合間でも無理なく進められ、約3か月で体制が整います。
ストレスチェックの外部委託の選び方は?費用相場と4タイプの比較
外部委託の選び方の基準は、費用よりも「面接指導まで対応できるか」です。費用の目安は1人あたり300〜3,000円程度で、サービス範囲によって差が出ます。
| 委託先のタイプ | 費用目安(1人あたり) | 強み | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 厚生労働省の無料プログラムで自社実施 | 0円(実施者の手配は別途) | 費用を最小化できる | 実施者の確保と集計作業は自社負担 |
| Webサービス | 300〜500円程度 | 安価で受検が手軽 | 面接指導の医師は別途手配が必要 |
| 健診機関・産業保健機関 | 500〜1,500円程度 | 健康診断と一括で依頼できる | 職場改善の提案は限定的 |
| EAP・専門機関 | 1,000〜3,000円程度 | 面接指導や相談窓口まで一体で対応 | 費用は高めになる |
※費用は一般的な目安であり、人数やオプションで変動します。
選定時は、次の3点を必ず確認してください。
- 実施者(医師・保健師など)が明示されているか
- 結果が本人の同意なく会社に渡らない運用か
- 高ストレス者の面接指導と集団分析に対応しているか
高ストレス者への対応はどう進める?面接指導の期限と流れ
高ストレス者への対応は、本人の申出を受けて医師が面接指導を行うのが原則です。事業者は申出から1か月以内に面接指導を実施し、面接後1か月以内に医師の意見を聴きます。
- 実施者が高ストレス者を選定し、本人へ結果を直接通知する
- 本人が希望した場合のみ、面接指導を申し出る
- 医師が面接指導を行い、就業上の措置について意見を述べる
- 事業者が意見をもとに、労働時間の短縮や配置転換などを検討する
面接指導の申出を理由とした不利益な取扱いは禁止されています。また、結果を本人の同意なく事業者が取得することはできません。
50人未満の事業場では、産業医がいないケースが大半です。その場合は、各地域の産業保健総合支援センターが窓口となる地域産業保健センターで、面接指導などの支援を受けられます。利用条件は事前に確認してください。
ストレスチェックを形骸化させず職場改善につなげるには?
実施だけで終わる形骸化を防ぐには、結果を集団分析して職場環境の改善まで実行することが欠かせません。集団分析と改善は努力義務ですが、活用する企業ほど効果が出ます。
- 部署ごとの傾向を見て、長時間労働や人間関係の課題を特定する
- 改善策を1〜2個に絞り、半年単位で効果を確認する
- 結果と対策を全社に共有し、翌年の受検意欲につなげる
メンタル不調によるプレゼンティーイズム(出勤していても生産性が落ちる状態)は、欠勤よりも見えにくい損失です。ストレスチェックを損失の把握に活用すると、改善の優先順位が明確になります。
WellConの支援先では、取り組みの平均継続期間は3〜4年です。毎年同じ指標を比較することで、改善が定着しやすくなります。
よくある質問(FAQ)
- Q: ストレスチェック 50人未満の義務化はいつからですか?
- A: 改正労働安全衛生法は2025年5月に公布され、50人未満の事業場への義務化は公布から3年以内に政令で定める日に施行されます。2028年5月までが目安です。最新情報は厚生労働省の発表で確認してください。
- Q: 従業員が10人以下の小さな会社でも対象になりますか?
- A: 労働者を常時使用する事業場であれば、従業員が数人の会社でも改正法の対象となります。ただし実施方法や報告義務などの詳細は今後の省令・指針で示されるため、公表内容を確認して準備を進めてください。
- Q: 外部委託の費用はいくらかかりますか?
- A: 外部委託の費用は1人あたり300〜3,000円程度が目安です。Webサービスは安価で、面接指導まで含む専門機関は高めになります。厚生労働省の無料プログラムを使えば、調査票の費用は抑えられます。
- Q: 従業員にはストレスチェックの受検義務がありますか?
- A: 労働者に受検義務はなく、義務を負うのは事業者です。ただし未受検者が多いと職場の状況を把握できないため、目的と守秘を丁寧に説明し、受検しやすい環境を整えることが重要です。
- Q: 高ストレス者が面接指導を申し出ない場合はどうしますか?
- A: 面接指導は本人の申出が要件で、事業者が強制することはできません。結果の通知時に相談窓口を案内し、申出しやすい環境を整えます。申出を理由とした不利益取扱いは禁止されています。
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