特定保健指導のICT(オンライン)実施の流れは、対象者抽出から委託先選定、初回面接、継続支援、完了報告までの6段階で進めるのが基本である。
- 特定保健指導をICT(オンライン)で実施する全6ステップの具体的な流れ
- 委託先(実施機関)を選ぶ際の比較ポイントと費用相場
- 初回面接・継続支援・完了報告のそれぞれで担当者が準備すべきこと
- ICT実施で脱落者を出さず、保健指導を形骸化させないコツ
特定保健指導のICTオンライン実施は「①対象者抽出→②委託先選定→③初回面接(オンライン)→④継続支援→⑤実績評価→⑥完了報告」の流れで進む。厚労省は対面と同等の効果を認めており、移動不要で継続率が高まる点が最大の利点である。
特定保健指導のICT(オンライン)実施の流れとは?6ステップで全体像を解説
特定保健指導のICTオンライン実施とは、ビデオ通話やアプリを使い、保健師・管理栄養士が遠隔で生活習慣の改善支援を行う方法である。実施プロセスは次の6ステップに整理できる。
- ①対象者抽出:特定健診の結果から、動機付け支援・積極的支援の対象者を抽出する
- ②委託先(実施機関)選定:オンライン対応可能な実施機関と契約する
- ③初回面接:ビデオ通話で行動目標を設定(積極的支援は20分以上、動機付け支援は原則1回)
- ④継続支援:3か月以上、アプリ・チャット・面談で継続的に支援する
- ⑤実績評価:開始から3か月経過後に体重・腹囲・行動変容を評価する
- ⑥完了報告:実施データを保険者へ提出し、特定保健指導の実績として報告する
厚生労働省によると、遠隔面接(ICT活用)は対面面接と同等の評価ポイントが認められており、初回面接から継続支援まで一貫してオンラインで完結できる。
ICT実施で委託先(実施機関)をどう選ぶ?費用相場と比較ポイント
ICT対応の委託先選定では、「オンライン完結率」「継続率」「料金体系」「データ連携のしやすさ」の4点を比較するのが失敗しないコツである。費用相場と特徴を以下にまとめた。
| 委託先タイプ | 1人あたり費用相場 | 継続率の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 大手健診機関 | 15,000〜25,000円 | 50〜70% | 実績豊富だが画一的になりやすい |
| ICT特化サービス | 10,000〜20,000円 | 70〜85% | アプリ完結・脱落者が少ない |
| 地域の保健センター | 8,000〜18,000円 | 40〜60% | 対面中心でオンライン対応に差 |
選定段階でのコンサル比較・選び方は、価格だけでなく「対象者が最後まで続けられる設計か」で判断したい。WellConでは週1回15分の負担にならない設計を採用し、3〜4年単位の継続率を維持している。
初回面接から完了報告まで、各ステップで担当者がやることは?
担当者(人事・健保)の実務負担は、初回面接の日程調整と完了報告のデータ取りまとめに集中する。各ステップの実務を具体化すると次のとおりである。
- 初回面接(オンライン):対象者へURLを案内し、ビデオ通話で行動目標を確定。所要20分前後
- 継続支援:アプリのログや体重記録を保健師がチェックし、月1〜2回フォロー。担当者の介入はほぼ不要
- 実績評価:3か月後に腹囲・体重・生活習慣の変化を記録
- 完了報告:実施機関から提出されたXMLデータを保険者の様式で報告
ICT実施は移動・会議室確保が不要なため、対面比で担当者の調整工数を約半分に減らせる。対象者側も受診率・完了率が上がりやすい。
ICT実施で保健指導を形骸化させないために必要なことは?
ICTを導入しても、初回面接だけで放置すれば保健指導は形骸化する。継続率を左右するのは「面接の頻度ではなく、生活に溶け込む小さな接点設計」である。
具体的には、①初回で達成可能な行動目標に絞る、②アプリ通知で行動を可視化する、③脱落しかけた対象者を早期に拾う仕組みを持つ、の3点が要となる。施策が回らず形骸化している場合は、委託先の支援設計そのものを見直したい。
なお、生活習慣リスクを放置すると、出勤していても体調不良で生産性が下がるプレゼンティーイズムによる損失が積み上がる。自社の損失規模は損失額シミュレーターで試算できる。
よくある質問(FAQ)
- Q: 特定保健指導はすべてオンラインで完結できますか?
- A: はい。初回面接・継続支援・実績評価まで一貫してICTで実施可能です。厚労省も遠隔面接を対面と同等に評価しており、対象者は来所不要で完結できます。
- Q: ICT実施の初回面接にはどのくらい時間がかかりますか?
- A: 積極的支援の初回面接は20分以上が目安で、動機付け支援は原則1回の面接で完了します。ビデオ通話のため移動時間がゼロになり、対象者の負担が大幅に減ります。
- Q: オンラインだと対面より効果が落ちませんか?
- A: 落ちません。むしろ移動不要で継続率が上がる傾向があり、ICT特化サービスでは継続率70〜85%の例もあります。重要なのは支援の頻度と行動目標の設計です。
- Q: 委託先を選ぶときに最も重視すべき点は?
- A: 「対象者が最後まで続けられる設計か」です。費用や知名度より、オンライン完結率・継続率・データ連携のしやすさを比較し、脱落者を出さない仕組みを持つ機関を選びます。
- Q: 完了報告はどのように行いますか?
- A: 実施機関から提出されるXML形式の実施データを、保険者の様式に沿って報告します。ICT実施でも報告フローは対面と同じで、担当者はデータの取りまとめが中心です。
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