「労基署 健康診断結果報告書」は、常時50人以上の労働者を使用する事業者が定期健康診断の実施後に所轄の労働基準監督署へ提出する法定書類である。本記事では提出義務・対象・期限・様式第6号の書き方・電子申請までを実務目線で解説する。
- 労基署への健康診断結果報告書が「誰に・いつまでに」義務づけられるか
- 様式第6号の各欄の書き方と間違えやすいポイント
- 紙・郵送・電子申請(e-Gov)の違いと選び方
- 未提出・虚偽報告の罰則と、報告を「形だけ」で終わらせない実務のコツ
労基署への健康診断結果報告書は、常時50人以上の労働者を使用する事業場が対象で、定期健診の実施後「遅滞なく」所轄労基署へ様式第6号で提出する。未提出は50万円以下の罰金の対象になり得る。
労基署の健康診断結果報告書とは?提出が必要な事業場の条件
労基署の健康診断結果報告書とは、常時50人以上の労働者を使用する事業者が、労働安全衛生法に基づく定期健康診断を実施した後、その結果の概要を所轄の労働基準監督署へ届け出るための法定報告書である。正式には「定期健康診断結果報告書(様式第6号)」と呼ぶ。
ポイントは「事業者単位」ではなく事業場(拠点)単位で人数をカウントすることだ。本社50人・支店30人なら、本社は報告義務あり・支店は義務なしとなる。厚生労働省によると、常時使用する労働者にはパート・アルバイトも一定要件で含まれるため、正社員数だけで判断しないよう注意したい(厚生労働省)。
- 対象:常時50人以上の労働者を使用する事業場
- 報告書:定期健康診断結果報告書(様式第6号)
- 提出先:事業場を管轄する所轄労働基準監督署
- タイミング:定期健診の実施後、遅滞なく
労基署 健康診断結果報告書の提出期限はいつまで?
提出期限は法律上「遅滞なく」と定められており、明確な日数の定めはないが、実務では健康診断の実施後おおむね1〜2か月以内を目安に提出するのが一般的だ。年1回の定期健診なら、その結果が出そろい次第すぐに報告する運用が安全である。
複数回に分けて健診を行う事業場は、原則として全対象者の受診が完了し結果が確定した時点でまとめて報告する。年度をまたいで放置すると、労基署の調査(臨検)時に指摘を受けるリスクが高まる。
様式第6号の書き方|労基署 健康診断結果報告書の記入ポイント
労基署に提出する健康診断結果報告書(様式第6号)は、事業場情報・健診項目ごとの実施人数・有所見者数などを記入する構成になっている。特に間違えやすいのが「在籍労働者数」と「受診者数」「有所見者数」の区別だ。以下の主要欄を正確に埋めることが差し戻し防止のカギになる。
| 記入欄 | 書く内容 | 間違えやすい点 |
|---|---|---|
| 対象年(健診年月日) | 実施した年・期間 | 報告日ではなく実施日を書く |
| 在籍労働者数 | 健診実施時点の常時使用労働者数 | 50人未満だと報告義務自体がない |
| 受診労働者数 | 実際に健診を受けた人数 | 在籍数と混同しない |
| 有所見者数 | 検査項目ごとに所見のあった人数 | 項目別に正確に集計する |
| 医師の氏名・医療機関 | 実施した産業医・健診機関 | 空欄・記載漏れが多い |
各欄の具体的な数字の入れ方は、定期健康診断結果報告書の記入例|様式第6号の書き方で欄ごとに解説しているので、初めて作成する担当者はあわせて確認してほしい。
紙・郵送・電子申請どれを選ぶ?労基署への3つの提出方法
労基署への健康診断結果報告書の提出方法は、①窓口持参 ②郵送 ③電子申請(e-Gov)の3つがある。2020年以降は大企業を中心に電子申請が推進されており、複数拠点をまとめて管理する企業ほど電子申請のメリットが大きい。
- 窓口持参:その場で不備を確認できるが、担当者の移動負担が大きい
- 郵送:手軽だが、控えに受付印が必要なら返信用封筒を同封する
- 電子申請(e-Gov):24時間提出可能・控えがデータで残る。事前にgBizID等の準備が必要
提出義務は果たしていても、健診結果を「報告して終わり」にしてしまうと、産業医面談や就業判定、事後措置が回らず制度が形骸化しやすい。報告後の活用まで含めて設計したい場合は、形骸化解決ページも参考になる。
未提出・虚偽報告のリスクは?労基署の健康診断結果報告書で失敗しないために
報告書の未提出や虚偽の報告は、労働安全衛生法違反として50万円以下の罰金の対象になり得る。加えて、労基署の臨検(立入調査)で健診未実施や報告漏れが判明すると、是正勧告や企業イメージの低下にもつながる。
さらに実務で見落とされがちなのが、健診後に有所見者を放置することで生じるプレゼンティーイズム(出勤しているが不調で生産性が下がっている状態)の損失だ。健診はあくまで入口であり、その後の生活習慣改善・就業配慮までつなげてこそ投資が回収できる。自社の損失規模は損失額シミュレーターで試算できる。
WellConでは実績をもとに、週1回15分で続けられる設計と3〜4年の継続率を実現しており、報告書提出という「義務」を、離職防止と生産性向上という「投資」に変えるところまで伴走している。
よくある質問(FAQ)
- Q: 従業員50人未満でも労基署に健康診断結果報告書は必要ですか?
- A: 常時50人未満の事業場は報告義務がありません。ただし健康診断の実施義務自体は人数に関係なくあるため、健診は必ず行い結果は5年間保存してください。
- Q: 提出期限を過ぎてしまったらどうすればいいですか?
- A: 気づいた時点で速やかに提出してください。遅延自体より未提出の放置が問題です。実施日を正しく記載し、以後は健診後1〜2か月以内の提出をルール化すると安全です。
- Q: パートやアルバイトも人数に含めますか?
- A: 週の所定労働時間が正社員の概ね4分の3以上など一定要件を満たす場合は「常時使用する労働者」に含めます。正社員数だけで50人未満と判断しないよう注意が必要です。
- Q: 様式第6号はどこで入手できますか?
- A: 厚生労働省や労働基準監督署のサイトからダウンロードできます。電子申請の場合はe-Gov上の入力フォームを使うため、紙様式を用意する必要はありません。
- Q: 産業医の押印は必要ですか?
- A: 押印は原則不要となりましたが、実施した医師の氏名・所属医療機関の記載は必要です。空欄だと差し戻しの原因になるため、健診機関に確認して正確に記入してください。
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