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健康投資管理会計ガイドラインの使い方|施策を人的資本開示につなげる完全ガイド

2026-09-10

健康投資管理会計ガイドラインの使い方|施策を人的資本開示につなげる完全ガイド

健康投資管理会計のガイドラインをどう活用すれば人的資本開示につなげられるか、要点を解説します。

この記事でわかること

  • 健康投資管理会計ガイドラインの基本構造と経済産業省の狙い
  • 投資額と効果を対応づけて算定する具体的な手順
  • 算定結果を人的資本開示の資料に落とし込む方法
  • プレゼンティーイズムなど損失指標の可視化ステップ
  • ガイドラインの形骸化を防ぐ運用のコツと外部コンサルの活用法
この記事の要点

健康投資管理会計ガイドラインの活用とは、健康経営施策への投資と、生産性・医療費・離職率などの効果を対応づけて算定し、人的資本開示の根拠資料として体系的にまとめることです。投資対効果の可視化が開示成功の鍵になります。

健康投資管理会計ガイドラインとは?

健康投資管理会計ガイドラインとは、経済産業省が策定した、企業の健康経営に関する投資と効果の関係を可視化するための会計フレームワークです。健康経営を「コスト」ではなく「投資」として捉え直し、投資額・アウトプット(参加率など)・アウトカム(生産性・医療費など)の3階層で整理する点が特徴です。

経済産業省によると、健康投資管理会計は健康経営度調査や人的資本開示の基礎資料としても位置づけられており、単なる社内資料にとどまらず、投資家・求職者への説明責任を果たすツールとして重要性が高まっています。(経済産業省「健康投資管理会計ガイドライン」

なぜ健康投資管理会計が人的資本開示に必要なのか?

人的資本開示において健康投資管理会計が必要な理由は、施策の効果を定量的根拠として示せる唯一のフレームワークだからです。有価証券報告書やISSB基準に基づく人的資本開示では「何にいくら投資し、どのような効果が出たか」を説明することが求められますが、算定ルールがなければ担当者ごとに数値の出し方がばらつき、開示の信頼性が損なわれます。

WellConの健康経営施策を支援してきた経験でも、投資額と効果を対応づけて記録している企業ほど、開示資料の作成期間が短く、経営層への説明もスムーズに進む傾向があります。

健康投資管理会計ガイドラインの活用方法・4つのステップ

ガイドラインの活用は、①投資項目の洗い出し→②アウトプット指標の設定→③アウトカム指標の算定→④開示資料への反映という4ステップで進めるのが基本です。

ステップ 内容 具体例
①投資の洗い出し 健康経営に関わる費用を項目別に整理 健診費用、EAP委託費、研修費など
②アウトプット指標 施策の実施量・参加率を測定 研修参加率、面談実施率
③アウトカム指標 投資が生んだ効果を数値化 プレゼンティーイズム損失額、離職率
④開示への反映 算定結果を開示資料に落とし込む 統合報告書、有価証券報告書

特に③のアウトカム指標算定でつまずく企業が多く、プレゼンティーイズム(欠勤には至らないが生産性が低下している状態)による損失額を算定できると、投資効果の説明力が大きく高まります。厚生労働省の調査でも、プレゼンティーイズムは健康関連コストの中で最大の割合を占めることが示されています。(厚生労働省)自社の損失規模を把握したい場合は、損失額シミュレーターで概算を確認することもできます。

プレゼンティーイズムの損失額を可視化するには?

プレゼンティーイズムの損失額は、従業員数×平均給与×生産性低下率で概算できます。WellConの支援実績では、この算定式を用いて健康投資管理会計のアウトカム指標に組み込むことで、経営層に「投資対効果」を数字で説明できるようになったケースが多数あります。

可視化の具体的な手順は次の通りです。

  • 従業員向けアンケート(WHO-HPQ等)で生産性低下率を測定する
  • 損失額を算定し、施策実施前後で比較する
  • 算定結果を健康投資管理会計のフォーマットに反映する

ガイドラインの形骸化を防ぐには?

ガイドラインの形骸化を防ぐには、算定を年1回の開示イベントで終わらせず、週次・月次のモニタリングに組み込むことが有効です。多くの企業では開示直前だけ数値を集計し、翌年また一から作り直すという非効率な運用に陥りがちです。

WellConでは週1回15分の健康施策設計を軸に、日々のデータを健康投資管理会計の指標に自動的に積み上げる仕組みを提案しており、3〜4年の継続率を高めた実績があります。運用が形骸化しやすい原因や具体的な解決策は、形骸化解決ページで詳しく解説しています。

外部コンサルを活用した効果的な導入方法は?

外部コンサルを活用する最大のメリットは、算定ノウハウとデータ収集の仕組みを一括で整えられることです。自社だけでガイドラインを読み解き、指標設計から着手すると担当者の負荷が大きく、途中で頓挫するケースも少なくありません。

コンサル比較の際は、健康経営度調査の対応実績、算定ロジックの透明性、継続支援体制の3点を軸に検討することをおすすめします。コンサルの選び方や各社の特徴を比較したい場合は、比較ページをご参照ください。

よくある質問(FAQ)

Q: 健康投資管理会計ガイドラインは義務ですか?
A: 法的な義務ではありませんが、人的資本開示や健康経営度調査への回答では投資と効果を対応づけた説明が事実上求められるため、任意ながら対応が推奨されています。
Q: 中小企業でも健康投資管理会計は活用できますか?
A: 活用できます。健診費用やEAP費用など主要な投資のみに絞って項目を簡略化し、算定を始める企業が多く、段階的に指標を増やす運用が一般的です。
Q: プレゼンティーイズムはどう測定すればよいですか?
A: WHO-HPQなどの標準化されたアンケート指標を用い、従業員の自己申告による生産性低下率から損失額を算定する方法が広く使われています。
Q: 開示資料にはどの指標を載せるべきですか?
A: 投資額や参加率などのアウトプット指標、プレゼンティーイズム損失額や離職率などのアウトカム指標を、経年比較できる形で載せることが望まれます。
Q: ガイドラインの活用を外部委託する費用相場は?
A: 支援範囲によって幅がありますが、指標設計から算定支援まで含めると数十万円〜数百万円規模が目安です。自社の状況に応じた見積もり確認をおすすめします。

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この記事の監修
中山友貴 / WellCon 健康経営コンサルタント

ストレッチジムの店舗運営と整体院向けSaaS「バディフル」(300院以上導入)を通じて、IT×店舗運営の両軸で健康経営支援に従事。「医学的根拠×IT定着×ROI可視化」を強みとするWellConを立ち上げ、従業員100〜300名の中堅企業向けに健康経営優良法人申請から運動プログラム定着まで一貫支援している。

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