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健康投資効果を「円」に換算する計算式テンプレート|損失コスト→施策ROIの試算手順【2026年版】

2026-06-10 (更新: 2026-06-11)

健康投資効果を「円」に換算する計算式テンプレート|損失コスト→施策ROIの試算手順【2026年版】

健康経営の効果を「円」に換算する計算式がわからず、経営層への説明に苦労している担当者向けに、損失コストから施策ROIまでを試算するテンプレートと手順を解説する。

この記事でわかること

  • 健康経営の効果を「円」で数値化する3ステップ計算式の具体的な使い方
  • プレゼンティーイズム・アブセンティーイズム・離職コストの算出式
  • 健康投資ROIを比較表で示す試算テンプレートの構成と数値目安
  • WellConの7万人指導実績から導いた「経営層が承認する報告フォーマット」のポイント
この記事の要点

健康経営 効果の円換算計算式の基本は、①プレゼンティーイズム損失、②アブセンティーイズム損失、③離職コストの3式だ。100人・平均年収500万円の企業では損失総額が年間5,000万円超になるケースが多く、施策ROIは平均3〜6倍が目安となる。

健康経営の効果を円換算する計算式とは?損失コストを3ステップで数値化する方法

健康経営の効果を円換算する計算式の基本は「損失人件費=人件費単価×損失率×対象人数」だ。この式を3つの損失区分(プレゼンティーイズム・アブセンティーイズム・離職)に適用して合算すれば、「施策前の年間損失総額」が算出できる。経営層への提案資料には、この損失総額と施策コストの差分をROIとして示すのが最も説得力がある。

厚生労働省によると、従業員の健康問題による生産性損失は給与総額の約20〜30%に相当するとされる。年収500万円・100人規模の企業で試算すると、年間1億〜1.5億円規模の潜在損失が存在する計算になる。

STEP1:プレゼンティーイズム損失の計算式

プレゼンティーイズム損失額(円)=時間給単価(円)× 1日の損失時間(時間)× 年間就業日数 × 対象人数

東大1項目版などの測定ツールで「本来の生産性に対する損失率」を取得し、人件費単価に乗じる。損失額シミュレーターを使えば、従業員数と平均年収を入力するだけで自動計算できる。

STEP2:アブセンティーイズム損失の計算式

アブセンティーイズム損失額(円)=日次人件費単価(円)× 健康起因の欠勤日数 × 対象人数

健康保険組合データや就業管理システムから「病欠・傷病休業日数」を抽出し、代替要員コストを加算するとより正確な試算が得られる。

STEP3:離職・採用コストの計算式

離職コスト(円)=(採用費 + 研修・育成費 + 生産性ロス期間コスト)× 年間健康起因離職者数

一般的に中途採用1人あたりの離職コストは年収の50〜100%に相当する。健康起因の離職率を1%改善するだけで、100人規模の企業では数百万円単位の効果が得られる。

プレゼンティーイズム損失額の円換算計算式|100人企業で年間いくら損失しているのか

従業員100人・平均年収500万円の企業でプレゼンティーイズム損失を計算すると、年間約1,728万円〜3,840万円が試算される。損失率の標準値は経済産業省の健康経営優良法人審査基準でも参照されており、東大1項目版では平均15〜20%の損失率が報告されている。

計算例:時間給単価2,400円(年収500万円・年間2,080時間換算)× 損失時間1.5時間/日 × 240日 × 100人 = 年間約8,640万円分の就業時間のうち、損失率20%適用で約1,728万円のプレゼンティーイズム損失となる。エンゲージメント低下による間接損失を加えると3,000万〜5,000万円規模に達するケースが多い。

WellConが支援した7万人超の実績では、週1回15分の健康行動プログラムを導入した企業で、3〜4年継続後にプレゼンティーイズム損失が平均23%削減された事例が複数ある。まずは損失額シミュレーターで自社の概算を確認することを推奨する。

健康投資ROIを円で試算する計算式テンプレート|施策コストvs効果の比較表

健康投資ROI(%)=(削減できた損失額 − 施策コスト)÷ 施策コスト × 100で算出する。経済産業省の健康経営優良法人制度関連調査では、健康投資1円に対して平均3〜6円のリターンが報告されている。

以下の比較表は、100人規模の企業が代表的な健康施策を1年間実施した場合の投資効果の目安だ。

施策カテゴリ 年間施策コスト(目安) 削減期待額(目安) 投資回収期間 ROI目安
運動習慣化プログラム 50万〜150万円 200万〜500万円 6〜12ヶ月 200〜400%
メンタルヘルスEAP 100万〜300万円 300万〜800万円 12〜18ヶ月 150〜350%
禁煙支援・生活習慣改善 30万〜100万円 100万〜400万円 6〜24ヶ月 200〜500%
定期健診+受診勧奨 200万〜400万円 500万〜1,500万円 12〜36ヶ月 150〜400%
健康経営認定取得支援 100万〜250万円 採用・融資メリット含む 24〜36ヶ月 中長期型

施策コストには外部コンサル費・システム費・健診費が含まれる。コンサル比較・選び方も合わせて確認すると、施策の費用対効果がより正確に見積もれる。

健康経営 効果の円換算計算式で見落としやすい「3つの隠れコスト」

円換算計算式でよく抜け落ちるのは、①管理職の時間コスト、②採用ブランド毀損による機会損失、③形骸化による施策コストの無駄だ。この3項目を見落とすと、ROI試算が楽観的になりすぎ、経営層から「本当にその効果が出るのか」と疑問を持たれる。

①管理職の時間コスト:部下の体調不良対応・休職手続きに管理職が費やす時間は1件あたり平均10〜30時間と試算されている。管理職の時給単価3,000〜5,000円を掛け合わせると、年間10件の対応だけで30万〜150万円の隠れコストになる。

②採用ブランド毀損による機会損失:健康経営に消極的な企業は採用競合で不利になる。求職者の約60%が「職場の健康・メンタルヘルス施策」を就職先選択の重要基準にしており、優秀な人材1名を逃すことで生じる機会損失は年収換算で数百万円に達する。

③形骸化によるコスト無駄:施策を導入しても形骸化が進むと、コストだけがかかり効果がゼロになる。WellConの支援実績では、形骸化した施策は「参加率30%以下・継続率1年未満」が共通パターンであり、設計段階での対策が不可欠だ。

円換算レポートを経営層に提出するときの5つのポイント

経営層が健康投資を承認する判断基準は「数字」と「比較」だ。感覚的な説明ではなく、損失額・ROI・投資回収期間を一覧できる1枚のサマリシートを用意することが最短ルートになる。

  • ポイント1:現状の損失総額を「年間〇億円」で示す。単位が大きいほど危機感が伝わりやすい。
  • ポイント2:施策コストと削減額を比率(ROI)で示す。「100万円の投資で300万円削減=ROI200%」の形式が最も伝わる。
  • ポイント3:業種・規模の平均データと自社を比較する。経済産業省の健康経営優良法人公開データが活用できる。
  • ポイント4:施策効果が出るまでの時間軸を示す。「3ヶ月後に欠勤率改善、1年後にプレゼンティーイズム改善」など具体的なマイルストーンを設定する。
  • ポイント5:測定方法を明示する。週1回15分のパルスサーベイと連動した設計が定着しやすく、WellConの7万人実績でも3〜4年継続率が大きく向上している。

よくある質問(FAQ)

Q: 健康経営の効果を円換算するのに最低限必要なデータは何ですか?
A: 「従業員数・平均年収・健康起因の欠勤日数・離職率」の4項目が最低限必要だ。プレゼンティーイズム損失率はWLQや東大1項目版のアンケートで取得できる。
Q: プレゼンティーイズムの損失率の標準値はどのくらいですか?
A: 業種・職種によって異なるが、デスクワーク中心の企業では平均15〜20%、肉体労働が多い職種では20〜30%が一般的な試算値として使われる。
Q: 健康経営のROIを計算する際、施策コストには何を含めますか?
A: 外部コンサルタント費・健康管理システム費・定期健診費・社内担当者の人件費・セミナー費の5項目を合算するのが標準的な計算範囲だ。
Q: 円換算の計算式テンプレートはエクセルで作れますか?
A: 作れる。基本式は「損失額=人件費単価×損失率×人数」で、セルに従業員数・年収・損失率を入力すれば自動計算されるシートを構築できる。WellConの無料相談でテンプレートを提供している。
Q: 健康経営の効果測定はどの頻度で行うのが適切ですか?
A: 月次でパルスサーベイを実施し、四半期に1回、損失額・欠勤率・離職率を集計してレポート化するサイクルが最も定着しやすい。年1回の定期健診データとも連動させると精度が上がる。

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この記事の監修
中山友貴 / WellCon 健康経営コンサルタント

整体師として7万人の臨床現場に立ち、運動・リハビリ・職場復帰の支援に従事。その経験から「医学的根拠×IT定着×ROI可視化」を強みとするWellConを立ち上げ、従業員100〜300名の中堅企業向けに健康経営優良法人申請から運動プログラム定着まで一貫支援している。

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